- 2017-4-26
- ヘルス&ビューティー

どんなに健康に気を使っていたとしても、怪我や病気のリスクをゼロにする事は出来ません。
近年の日本における原因疾患別の死亡者数の割合で最も多いのが悪性腫瘍とも呼ばれる癌です。
前記の通り、癌発症のリスクを100パーセントなくす事は出来ませんが、定期的に受ける健康診断やがん検診によって早期発見する事で癌を悪化させる前に治療に取り掛かる事は出来ます。
しかし、検査に行く時間がないなどの理由で定期的に癌検査を受けていないという人も多いようです。
でももし簡単な尿検査で癌検査が出来るとしたらどうでしょうか?
実はそんな夢のような検査方法があるのです。
そこでここでは尿を検査する事で行う癌検査の最新情報をご紹介していきます。
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癌(悪性腫瘍)と呼ばれる病気の怖さ
一般的に癌(日本語:ガン、がん/英語:Cancer)と呼ばれる病気。
別の呼び方では悪性腫瘍(日本語:あくせいしゅよう/英語:Malignant tumor)とも呼ばれます。
悪性の腫瘍が出来る原因は遺伝子の変異で、変異を起こした遺伝子によって細胞の増殖が制御が出来なくなってしまう事で体内で腫瘍が形成されてしまいます。
そして、その形成された腫瘍の中で周辺組織に浸潤したり転移を起こす悪性の腫瘍となってしまうのです。
この転移を起こす事が悪性腫瘍の最も厄介なところで、例え悪性の腫瘍を切除したとしてもすでに他の臓器などに転移を起こしている事があります。
悪性腫瘍は早期発見する事で直ぐに治療に取りかかれば生存率は高くなります。
しかし、反対に治療をせずに放置してしまうと全身に悪性腫瘍が転移してしまい、命を落とす可能性が非常に高くなってしまいます。
癌(悪性腫瘍)には病状の進行具合を表すステージと呼ばれる目安があります。
そのため、定期的に癌検査を受け、病状のが進行してしまう前に早期発見、早期治療が重要なのです。
しかし、時間がないなど様々な理由で定期的な癌検査を受けられていない人も多いというのが現状のようです。
日本国内の癌患者数と死亡者数
一昔前の日本での原因疾患別の死亡者数で多かったのは脳血管の疾患でした。
しかし、1981年以降の日本では、かつての原因疾患別の死亡者数で最も多かったのは脳血管疾患に変わって癌による死亡者数が最も多くなりました。
ここ数年の癌による死亡者数は年間約35万人を数え、日本人の総死亡者数の約3割を占めます。
つまり日本国民の約3人に1人が命を落とす国民病とも呼べる恐ろしい病気なのです。
世界の癌に事情
癌(悪性腫瘍)はもちろん日本だけに限った話ではありません。
英語でcancer(キャンサー)と呼ばれる癌は世界的に見ても原因疾患別の死亡者数で上位を占めています。
WTO(世界保健機構)が公表しているデータでは年間で約6000万人の死亡者のうち、約800万人もの人が癌で亡くなっているとされています。
人を死に至らしめる癌の中でも最も多かったのが肺癌(肺がん)。
その次に多かったのが胃癌(胃がん)で、以降に大腸癌(大腸がん)、肝癌(肝がん)、乳癌(乳がん)などが続きます。
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癌検査が尿と線虫で出来る時代がやってくる!
日本のみならず、世界的に見ても死亡原因として上位を占める癌(悪性腫瘍)。
手遅れになると全身に転移を起こして手の施しようが亡くなってしまいます。
一方、早期発見によって早期治療に取り掛かれれば発症後の死亡率をぐっと下げる事も可能です。
その為、定期的な検査を受けて、癌を早い段階で発見し、直ぐに治療に取り掛かる事が極めて重要なのです。
尿と線虫による癌検査
時間がない。
面倒くさい。
早期発見が重要である事を理解しつつも、様々な理由で定期的な検査を受けていないという人が多いようです。
確かに仕事や子育てにと忙しいと、どうしてもがん検診を受けるタイミングを逃してしまいがちです。
でも尿検査をするだけでガン検査が出来るとしたらどうでしょうか?
実は九州大学が発表した画期的なガン検査があります。
それがたった一滴の尿と線虫と呼ばれる長さ1ミリほどの微生物を使って癌を発見する方法で、何とその発見率は95パーセントとかなりの高精度!
検査自体は病院などの専門施設で行うことになるのですが、検査方法は採取した尿を線虫がいるシャーレに入れるだけ。
線虫はガン患者の尿の方へと集まって行き、反対に健常者の尿からは遠ざかっていく事で癌を発見する事が出来るのです。
これは癌の進行具合に関係なく、今までは見つける事が困難だった初期のステージの癌も発見する事が可能です。
検査費用も時間も画期的
従来のガン検査には時間も費用も要していました。
これもまた検査から足が遠退く原因の1つですね。
しかし、この新しい検査方法では費用はたったの数百円程度。
さらに検査結果も1時間程度で分かります。
また、検査に必要なのは尿だけなので、検査施設に行く事なく、尿を送れば簡単に検査を受けられるというメリットもあります。
実用化の時期
残念ながら尿と線虫を利用した検査はまだ実用化はされていません。
九州大学では2019年から3年後の2020年を目標に実用化を目指しているとの事。
こんな素晴らしい技術ならば早く実用化して欲しいところですね。
この方法が実用化されれば早期の癌発見につながり、不治の病と呼ばれた癌も不治ではなくなるかも知れません。
一刻も早い実用化を期待せずにはいられませんね!
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